自分を幸せにできるのは自分!周りに流されがちな人へおくるマンガ『ダルちゃん』

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周りから浮かないように、周りに合わせてしまったり、求められる「普通」を演じてしまったりしたことはありませんか? 

子どもの頃は、素直に自分を表現できていたのに、大人になるにつれて、「どう振る舞うのが正しいのか」を考えてしまったり、愛想笑いをしてしまったり……。嫌われないように、必死で「普通」を装う生き方は苦しいですよね。

今回紹介する『ダルちゃん』は、周りに合わせ、他人に合わせ、仕事や恋人など自分以外のものに自分の存在価値を見出すOL・ダルちゃんが主人公のマンガです。

つい周りに合わせてしまう方、心にモヤモヤを抱えている方。言葉に言い表せない不満や、愚痴をため込んでいる方におすすめしたい本作は、読むと、「自分の気持ちと向き合うことの大切さ」や、「人を愛し、愛される尊さ」、「自分で自分を幸せにすることの大切さ」に気づかされるはずです。

悩めるわたしたちに『ダルちゃん』がおすすめな理由をご紹介します。

『ダルちゃん』のあらすじ

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普通の人に「擬態」しても、生きづらい。

ダルダル星人の姿を隠して、一生懸命に「働く24歳女性」に「擬態」するダルちゃん。ダルちゃんは「普通」じゃない。そのままの姿だと気持ち悪がられます。だから社会のルールを一生懸命覚えて、居場所を探します。

誰かに合わせて生きていると、自分が本当は何を考えているのかわからなくなるけれど、それで相手が喜んでくれているのなら、人に合わせることの何がいけないのだろう――。

『ダルちゃん』あらすじより(https://www.shogakukan.co.jp/books/09179268

社会や環境に溶け込もうと周りに合わせ、いつしか自分が本当に望んでいることすらわからなくなってしまったダルちゃん。人間関係に消耗し、モヤモヤを抱えている方には、ダルちゃんの姿に自分自身を重ねてしまうでしょう。彼女の選択や生き方を通して、自分自身と向き合うきっかけをくれるはずです。

自分自身の幸せを探してる方必見!『ダルちゃん』がおすすめポイント

1)自分の気持ちと向き合うことの大切さ

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波風は立てたくない、やり過ごしたい……。飲み会の場や打ち合わせの中で、つい「自分さえ我慢すればいい」「どう答えたらいいのかわからない」、そんな風に考えてしまうことはありませんか。笑顔で受け流すのが楽、と、思う方もいるかもしれません。

ダルちゃんも一緒で、ダルちゃんは飲み会の場で、どう振る舞っていいかわかりませんでした。「正解探し」をしてしまうダルちゃんは、周りの女子の反応を見て、振る舞い方の「正解」を見つけます。それは、酔っぱらった営業の先輩の話を笑顔で聞くことでした。

「先輩の話を笑顔でうなづく自分」が正解で、例え、自分にとって酷い言葉を投げかけられたとしても、それを聞くのが自分の役目だと思ってしまいます。そんな時、助け舟を出してくれたのが同僚のサトウさん。彼女は、ダルちゃんの状況をこう分析します。

「あいつはああやって下に見れる人間を徹底的に侮辱して そうすることで自分の価値を上げられるような気になってる」

「女だからとか 事務職だからとか そんな理由だけで あなたを見下して 自分が優れてるアピールして気持ちよくなってたんだよ」
(『ダルちゃん』1巻p23)

上から目線で自分のことを侮辱するような人間に、笑顔でうなづくということは、その評価を受けいれること。「人に尊厳を踏みにじられてはいけない」、と彼女は諭します。波風立てないように生きようとしていたダルちゃんにとって、意思表示をすることは自分の生き方を逸脱することになります。

しかし、その出来事が、ダルちゃんにとって、自分自身のことに向き合うきっかけとなりました。「他人の評価ではなく、自分がどうかが大事である」ことに気づくのです。

周りに合わせることや、与えられた役割を演じることで、逸脱していないことに安堵するかもしれません。しかし、自分の心にとってそれが本当にいいことなのか?という視点で考えると、また違ったことを思うかもしれませんね。自分がどう感じ、どう思ったのか、自分の感情に向き合うことが、「正解」ではないでしょうか。

2)人を愛し、愛されることの尊さ

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顔色をうかがううことなく、好きなモノを好きだと話せる関係性って大事ですよね。それが親かもしれないですし、友人かもしれないですし、恋人かもしれません。損得勘定なく、愛してくれる人がいること自体が、自分が受け入れられているという安心感に繋がるはずです。

自分の気持ちを素直に言えなかったダルちゃんは、仕事を通じて、ある男性と知り合います。ダルちゃんの本当の姿を受け入れ、たわいもない話をし、笑いあう。ダルちゃんは初めて、人のことを愛し、愛される喜びを知ります。

「世間の人がどう思おうが 何を言おうが どうだっていい 大切なのはひとつで 私が今ものすごく幸せだってこと それだけ」(『ダルちゃん』2巻p25)

自分の感情に自信がなかったダルちゃんの大きな変化。同僚のサトウさんに出会い、初めての彼氏ができ、ダルちゃんは少しずつ自分自身の感情を表現する術を知っていきます。

人を受け入れたり、人から受け入れられたりすること。友情を知り、愛情を知り、人と向き合い、自分と向き合う喜びを知ること。自分を愛するから、人が愛せるし、自分を受け入れるから、人を受け入れられるのではないでしょうか。

3)自分で自分を幸せにする

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人と一緒にいることで生まれる幸せ、自分自身で生み出す幸せ。どちらの幸せも大切でかけがえのないものです。しかし、例え、親であっても、親友であっても、恋人であっても、完全に分かり合えることはないはず。どんなに親密な関係であっても、自分自身の心は自由で、誰も自分の幸せを否定することはできません

他人と生きることは、時に“信念のぶつかり”を生みます。自分にとって大切なものが、相手にとっては嫌なことかもしれません。価値観をすり合わせ、折り合いを付けることは必要です。

ダルちゃんにとって、救いとなっていたのは「詩」で感情を表現することでした。しかし、ダルちゃんの彼にとってはそれは喜ばしいことではありませんでした。

ダルちゃんは初めて他人との価値観の違いにぶつかります。彼の気持ちを優先させて、自分の本当にやりたいことを諦めるか、自分自身の気持ちを優先させて、彼と離れるか……初めて愛した大切な存在と自分自身を天秤にかけ、ダルちゃんの心は揺れに揺れます。

「……私にできることは 自分を幸せにする それだけなの 私を幸せにするのは 私しかいないの」(『ダルちゃん』2巻p92)

「人に依存する幸せや人から制限される幸せは、自分自身にとって幸せではない」とダルちゃんは結論付けます。

ダルちゃんは、人に自分を幸せにしてもらうのではなく、自分で幸せにすることを選びました。自分で自分を幸せにする生き方は、とても自由ですよね。

周りが求める「普通」を捨てて自分自身を幸せにしよう

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過去のダルちゃんのように、人の目を気にし、自分を表現できない方にとって、ダルちゃんの変化はきっと背中を押してくれるものでしょう。

世間一般的な「普通」を自分にあてはめることは簡単かもしれないし、楽かもしれません。でもそれが本当は、自分にとって窮屈な場合もあるかもしれませんね。

モヤモヤを抱えていたり、生きづらさを感じていたり、どうにもならない不安を抱えている方は、一度立ち止まって、かけがえのない自分を大切にし、自分自身で自分の心を満たしましょう。

自分自身がどうしたいか、どう思ってるのか。

自分を表現し、自分自身を幸せにすることで、世界はもっと自由になるはずです。

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