最近、スーツ姿にリュックを背負っている方を見かけることが増えてきました。以前は「スーツにリュックなんて邪道」や「マナー違反」だという声も多くありましたが、近頃は新しい定番の座に変わろうとしています。
では、なぜ”スーツ姿にリュック”が流行ってきたのか。それは「スーツ自体の堅苦しさが減り、ファッション性を取り入れることが増えた」ということ、そして「リュックを用いることの利点が多い」からです。
前者については、ファッション性を高めたスポーツブランドがスーツを販売していることがその例です。スポーツブランドならではの動きやすくて快適な素材で作られているなど、仕事着としてだけではなく、スーツはおしゃれを楽しむものになってきました。
そして、今回注目したいのが後者のビジネスリュックの利点について。ここを深掘りしていきます。
どんなビジネスリュックを選べばいいかについてもポイントを押さえつつ、おすすめのブランドを紹介いたします。
ビジネスリュックの利点
まずは通勤カバンとしてのリュックの良さについて簡単に説明します。
両手があく
すぐイメージできると思いますが、リュックにすることで両手を手ぶらにすることができます。そうすることで、自転車で通勤する際に楽に乗ることができます。手持ちカバンの場合、カゴに入れられても不安定だったり中に入ってる書類が曲がってしまったり、ということがありますがリュックだとその心配がありません。
また、客先への移動や出張の際にスマホで地図を確認することが多いと思います。その際にも、かさばる荷物を片手に持ちながらもう一方の手でスマホを持つのはちょっと不安ですよね。リュックであれば両手があくのでその不安はありません。
※歩きスマホは危険ですので絶対にやめましょう
体への負担軽減
カバンにパソコンやタブレットを入れて移動されている方も多いはず。軽量化が進むパソコンですが、書類や充電器などその他の荷物を入ったカバンは軽くはないでしょう。毎日片手で持つのは体への負担が偏ってしまい、姿勢も悪くなってしまいます。
リュックであればこれらの荷物を背負うことで体への負担を両肩に分散させることができます。普段の荷物の重さを片手で持つのと背負うのとでは体感の重さがかなり違うので、ぜひ試してみてください。
選ぶポイント
デザインはシンプルに!
あくまでも“ビジネス”リュックです。装飾やポケットが多いものは避けましょう。
リュックの色ですが、無難なブラック・グレー・ネイビーを選ぶとカジュアルすぎなくていいでしょう。
いまの流行りは“四角タイプ”
「リュック」と言われて想像するような、角の丸いものもありますが、ビジネスシーンにはランドセルのような四角いタイプのものがおすすめです。パソコンも安定して入れることができますし、書類の角が折れることがありません。
2WAYがおすすめ
リュックでありながら手持ちカバンのように(横向きに)持つことができる”2WAY”とよばれる種類のものがおすすめです。例えば、取引先に出向いた際に背負ったままでいるのは少し気が引けますよね。だけども、カバンのように手持ちスタイルに変えてスマートに見せることも可能です。
おすすめブランド
ブリーフィング(BRIEFING)
ブリーフィングはミリタリー由来の機能性の高さとデザインが特徴的なアメリカのブランド。都会の通勤には十分すぎるほど丈夫なナイロンを生地に使用するなど、とことんこだわっています。30代後半のビジネスマンからの支持が強く、センスのいいひとで知らない人はまずいないでしょう。
機能性が高い反面、表面にポケットが多いので少しカジュアルさが強くなってしまいます。ですので、前述した通りブラックなどのシンプルなカラーを選ぶのが無難です。
トゥミ(TUMI)
こちらもアメリカのブランドで、ビジネスカバンやキャリーケースに詳しい人で知らない人はいないでしょう。リュックの肩にかかるベルトの部分には特許技術を生かした設計になっており、体への負担が少なくなっているのが特徴です。生地に使われているナイロンも非常に耐久性が高く型崩れしにくく、汚れにも強いです。
少し値段がはりますが、その分の使い勝手のよさは保証されています。
ポーター(PORTER)
ポーターは吉田カバンのブランドの1つです。他の製造業の多くが製造拠点を海外に移転する動きが広まっている中でも日本国内生産にこだわり続けた歴史あるブランドです。カジュアルとビジネスの両方で、性別や年齢に問わず人気でその商品はファッション雑誌にも多くとり挙げられています。
生地には軍用品などにも使われるほど強靭な「高強度中空糸」が使われているので、丈夫でかつ軽量な素材です。日本が誇る品質の良さを感じられます。
ジャック・スペード(JACK SPADE)
女性用ブランドで有名な「ケイト・スペードニューヨーク」のメンズラインとして生まれ、ニューヨーカーたちに愛されるブランドです。機能性とスタイリッシュさを合わせもつデザインが知られており、シンプルで使いやすくなっています。
使われているキャンバス地にはワックス加工がされており、耐久性もあり長く使うことができます。
マンハッタンパッセージ(MANHATTAN PASSAGE)
こちらは多くのビジネスバックを取り扱っている日本のブランド。独自の三層構造を取り入れることで軽量化を実現しています。表面にはほとんどポケットはついておらずとてもシンプルなデザインなのでビジネスにも最適です。しかし、内側にはPC用のポケットやスマホやペンホルダーなど小物用のポケットが多くあり、荷物を整えるのに使い勝手がよく便利です。
スマートなビジネスマンになろう!
ビジネスリュックが広まっている理由やその良さをご紹介してきました。最後に気をつけていただきたいことが2点。
リュックを背負っているとスーツへダメージを与えやすくなります。毛玉、型崩れ、シワの元になりますので、スーツのケアも忘れずに。
また、電車内での振る舞いにも注意しましょう。車内では「前に背負う」か「手で持つ」こと。これはもう満員電車のマナーの1つです。
時代の流れは思っている以上に早いものです。いつの時代でも”定番”は変わりつつあるので、それをうまくとらえてスマートなビジネスマンであることを心得ておきましょう!
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