「エシカルブランド」をご存知でしょうか？ 「エシカル（ethical）」とは、「倫理的」という意味で、「エシカルブランド」とは社会貢献や環境保全を考えたブランドのことを指します。大量生産・大量消費の時代でないがしろにされていたものを大切にしていこうという考え方です。きちんとした労働環境や公正な賃金でフェアに作っていたり、昔からの伝統技術・製法などを大切にしたり、環境に負担をかけないオーガニック素材や自然素材などを使用することなどがそれにあたります。
ファッション業界でもその考え方が広まっており、様々なブランドがエシカルブランドとして誕生しています。
今回は数あるエシカルブランドの中から、日本人が立ち上げた途上国発の服飾ブランド「マザーハウス」をご紹介します。
途上国発の服飾ブランド「マザーハウス」
「マザーハウス」とは、山口絵理子氏が立ち上げた服飾ブランドです。バングラデシュを中心に、4か国に工場を持ち、現地の素材を、現地の人の手で製品に加工しています。商品は幅広く、バッグや財布などの革製品からストールなどの服飾雑貨、最近はジュエリーまで手掛けています。素材やデザインにこだわるだけでなく、製造環境やそこで働く人々のやりがいなどにもこだわっているため、どの製品も作り手の温かさが伝わるような、優しい製品なのが特徴です。
「マザーハウス」は、「モノづくり」を通じて「途上国の可能性」を世界に届け、「途上国でも通用するブランドを作る」ことを目的にしており、今では首都圏を中心に30店舗、海外にも8店舗展開しています。
マザーハウスの良いところ
人にも環境にも良いブランドである「マザーハウス」。しかし、こちらのブランドはそれだけではありません。ファッションブランドとして欠かせないデザイン性や使いやすさも兼ね揃えています。「途上国でも通用するブランドを作る」ことを目指しているだけあって、デザインも品質もとても良いのが特徴。かわいくて使いやすい製品が多いからこそ、年々店舗も拡大し、特にバッグの愛用者もたくさん。経済評論家の勝間和代さんもマザーハウスのバッグの愛用者だったりされます。
かくいう筆者もマザーハウスのバッグ愛用者。使って、見て、感じる「マザーハウス」の良いところを3つご紹介します。
（１）商品に込められたコンセプトがかわいい
バッグに限らず、マザーハウスの製品には、「自然界」に関連したコンセプトがついているものがあります。
例えば、コロンとした丸みを帯びたカバンには「ミノリ」という名前が付けられています。このバッグは、木の実や果実の実などの「実」を表現しており、底のマチを閉じても、開いても、どの角度から見てもころんとしていて可愛いのです。
このように見た目の可愛さだけでなく、1つ1つの製品に込められた意味を知ると、より一層製品に愛着を感じますよね。
（２）1つとして同じものはない、個性ある製品
「マザーハウス」のバッグの特徴は、「1つとして同じ製品はない」ということです。同じ製品でも、形は一緒ですが、実は中に使われている生地の模様が違ったり、巻かれているスカーフの柄が違ったりします。そして店頭に在庫がある場合、比較して選ばせてもらうこともできるのです。自分が使うことをイメージして好きな生地を選べるというのも楽しいですよね。
（３）もちろん実用性も◎
そして、一番大事なことはコレ！可愛くてコンセプトも素敵なだけではなく、「実用性」も優れているのが何よりのポイントです。特に革製品は、革を素材に使いながらもとても軽いのです！ 製品によっては、マチが調整できたり、ショルダーがつけられたり、ポケットがたくさんついていたりと、使い心地をないがしろにしない製品づくりにも、ブランドのこだわりを感じます。
筆者が選ぶ！おすすめ商品
人にも環境にもやさしく、デザインも品質もよい「マザーハウス」のバッグ。こだわりのある製品の中でおすすめのバッグをご紹介します。
■オンでもオフでも♪ 2つの顔を持つバッグ「ヨゾラ」
まず最初におすすめするのが「ヨゾラ」シリーズ。様々な国で見上げた「夜空」をイメージして作られたバッグです。このバッグの特徴は、ショルダーとしても、バックパックとしても使えること。気分や荷物の多さによっても使い分けれるところがとても便利です。雰囲気も変わるので、一度で二度楽しいバッグ。また、大きさや形も5種類から選べ、荷物が多い人から少ない人まで自分にあったものを選ぶことができます。男女問わず使えるデザインです。
■メンズビジネスもあります♪ 育てる楽しみも「アンティーククラシック」
次におすすめするのが「アンティーク」シリーズ。このシリーズにはトートバッグやボストンバッグもありますが、ここではビジネスシーンで使えるバッグをご紹介します。こちらのシリーズの特徴は、革ならではの”育てる楽しみ”が感じられること。使えば使うほど、色艶が増していきます。ビジネスバッグの特徴としては、ペンや携帯などが収納できるポケットが充実していて、さらに内側の布もかわいいのがポイント。見た目は普通のビジネスバッグですが、機能性とちらりと見えた時のお洒落さ。機能性プラスアルファの遊び心を忘れたくない方におすすめです。
終わりに
今回紹介した「マザーハウス」は、製品や現地の方、そして環境も全部大切にしているブランドです。マザーハウスの商品はオンラインストアでも購入できますが、店舗に足を運ぶと、その商品の背景や想いなども聞くことができたり、手作業で丁寧に作られた商品の温もりを直に感じることが出来ます。
「世界のために何かしたい」「身近なことから貢献したい」、ちょっとだけ世界のことや周りのことを考えたい方に、気軽にできる「買う」国際貢献。他にもエシカルブランドはたくさんあります。まずは興味を持つことから初めてみるのはいかがでしょうか？
▼参考：マザーハウス
