G20で議題に上がった「海洋保護」とわたしたちができる取り組み
先日、大阪で開催されましたG20では、「海洋保護を地球全体として各国が足並み揃えて取り組みましょう。具体的にどう進めていきましょうか?」というところの合意をとることが目的のひとつでした。
決まった目標は「2050年までに海洋へ流れ出すプラスチックゴミをゼロにする」とのこと。
この話を知って、プラスチックゴミの海洋流出は地球にとって、なんとかしなければならない問題となっているんだなと感じました。
現代の私たちも先人たちが築いてくださった土壌の上に、豊かな生活ができています。孫の代まで豊かな地球であってほしいですね。
「海洋プラスチックゴミ」について自分にも何かできることはないかと考えるようになり、最近ではいろいろ調べるようになりました。
そんななか、今回はいちばん驚いたトピックであるadidasの「海洋プラスチック問題」への本気の取り組みをご紹介します。
“海洋プラスチックゴミ”への各企業の努力

現在、「持続可能性(サスティナブル)」という言葉が話題に上がることが少しずつ増えてきました。持続可能な環境や社会をつくるという意味です。
そして「海洋保護」という観点で、“海洋プラスチックゴミ”の問題を解決するために、各企業が動き始めています。
たとえば、ゴミが出ないサプライチェーンの構築をしていけるように企業努力していることもひとつです。リサイクル可能な素材を開発したり、ゴミを回収するシステムを整備したりしています。
身近な企業でいえば、無印良品「BRINGプロジェクト」もゴミを減らす循環型社会をつくるための取り組みです。
無印良品の店内で衣類の回収ボックスを見かけたことはありませんか。店頭で衣服を回収し、状態がよければリユースし、そうでないものはエタノールなどのエネルギーとして再利用しようという取り組みです。
また、わたしがいちばん驚いたのが環境保全に向けたadidasの本気の企業努力です。
海洋プラスチックゴミを減らすためのadidasの本気

adidasの理念は「スポーツを通して人生を変えること」。その中の重要な柱のひとつとしてサスティナブルがあります。スポーツの結果を左右する「機能性」、生活の中に取り入れたいと思う「ファッション性」、さらに環境に対してできる取り組みとして海洋保護をする「社会性」を製品コンセプトとして打ち出しました。
adidasはファッション雑誌に載るほどおしゃれの代表格。機能性を高めながらもスポーティーなデザインからビジネスカジュアルまでラインナップが幅広く揃っています。
オシャレさと歩きやすさ、両方を求める人にとってadidasのシューズやウェアは支持されてきました。
そんななか「海洋プラスチックゴミをリサイクルしてシューズにしてしまった」というのが驚きです。
個人的に「社会にいいことをしたい、でもダサかったり、歩きづらいものだと手に取りにくいなー」と思ってましたが、adidasは環境に配慮しながらもファッション性も機能性も一切妥協していません。
売れるほど環境保護につながるスニーカーの驚きの完成度

出典:adidas公式HP
海洋保護団体”パーレイ”とコラボして作った「ultra boost(ウルトラブースト)」の完成度は信じられないくらい高いものです。
足の甲の部分には回収された海洋プラスチックを繊維状にして編み込んだ“プライムニット”と呼ばれる素材が使用されています。
厚手の靴下のような感触で、フィットしつつも蒸れにくく、街中でもオシャレさ抜群で機能的です。靴の上側と靴底をつなぐミッドソールも”ブースト”と呼ばれる軽くて歩きやすい機能性の高い素材を採用しております。こちらも回収された海洋プラスチックを使っています。
ひとつのスニーカーで約11本のペットボトルが使われております!つまり、売れれば売れるほど海洋プラスチックが減っていくのです。もちろんadidas特有のカッコよさは抜群です。
「社会にもいいことしてる」って思える製品は使っているだけでもよい気分になり、購入してみたくなりますね。
ファッション性、機能性、社会性をかねそなえているスニーカーからadidasの本気を知り、今後ほかの企業でもサスティナブルな製品やサービスが開発されていくだろうなと思いました。
身近にできることから始めて環境保全へ〜脱プラ生活〜

「社員みんなで街でゴミ拾いしましたよー」などの社会的活動ではなく、サプライチェーンを見直したり、新しい素材や製法を開発したりと、本気で企業努力をやってるところをみると、長く地球環境が持続するのではないかなと思います。
そして実は私たちの身近なことで、すぐにできることもあります。それが「脱プラ生活」です。ちなみに、adidas本社ではペットボトルを持ち込み禁止にしており、プラスチックを減らしていく文化が根付いているそうです。
いきなりプラスチックをゼロの生活にするのは難しいかもしれませんが、“ペットボトルレス”と“レジ袋レス”はすぐにできるのではないでしょうか。
出典:『FOR THE OSEANS 動き出そうプラゴミのない海のために。』(公式サイト)
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