まもなく連休!日帰り旅行で日本酒をたっぷり味わいたい
小学生の頃に「社会科見学」で体験した驚きを、大人になった今だからこそ楽しめる場所に行って体験することがブームになっています。
そんな「大人の社会科見学」スポットを前回の記事に続いてお伝えしていきます。
今回は古き良き歴史にも触れられる、日本酒好きにはたまらない“酒蔵”の見学をご紹介します。東京から車・電車などで2.5時間以内にいける場所ばかりなので、シルバーウィークの日帰り旅行の候補に、ぜひチェックしてみてくださいね。
1. 利き酒から食事・美術館まで楽しめる“小澤酒造 澤乃井”
創業はなんと元禄15年(1702年)、奥多摩の美しい水辺に位置する酒蔵が「澤乃井(さわのい)」です。
酒蔵を中心に、売店やお酒の販売所はもちろん、奥多摩の清流で仕込む豆腐がメインの飲食店、甘味処、寺、美術館までさまざまな施設があります。
以前から積極的に酒蔵見学を受け入れてきたこともあり、エリア一帯が観光スポットになっています。
もちろん酒蔵見学もとても充実しています。無料で参加でき、蔵の中の様子や原材料になる水を見ることができたり、最後には利き酒で澤乃井のお酒を楽しんだりできます。
また、すぐ隣にある「きき酒処」では、1杯200円からで90mlのおちょこで十数種類の日本酒を楽しむこともできます。なんと1杯飲んだあとのおちょこを持っていくと、100円引きの価格で飲むことができます。
お得で美味しくたくさん飲めるのは、日本酒好きにはたまりませんね。
小澤酒造 澤乃井
東京都青梅市沢井2-770
酒蔵見学:1日4回(11時、1時、2時、3時)、参加費無料、予約優先
定休日:ホームページの営業カレンダーをご確認ください
2.夜の酒蔵見学や角打ちもある “豊島屋酒造”
東京の地酒をつくる、数少ない都内の蔵元のひとつが、主力銘柄に「金婚」「屋守」を持つ豊島屋酒造(としまやしゅぞう)です。こちらの蔵元は、ユニークな試みが特徴的です。
「夜の酒蔵見学」では、普段なかなか見ることのできない夜の酒蔵をめぐり、日本酒についての解説を聞きながら、秘蔵酒を含む豊島屋の美味しい日本酒を楽しめます。
また「角打ち(かくうち)」スタイルでお好みの銘柄を1杯からの量り売りで購入し、そのまま店頭で立ち飲み居酒屋の感覚で楽しむイベントも開催しています。
それぞれ人気のイベントのため、開催日ごとにメールでの応募の上、抽選での参加になるようです。
昼間の見学の場合は、予約時に参加者・案内人の都合にあわせて個別に相談してくれるので、まずはホームページから連絡してみるといいでしょう。
豊島屋酒造
〒189-0003
東京都東村山市久米川町3-14-10
酒蔵見学:昼間 無料、電話にて予約可能 夜間 参加費2,000円、抽選による予約
※詳細はホームページにて
3. 日本酒を使ったアイスやコスメも扱っている“松岡醸造株式会社 帝松”
全国鑑評会で毎年のように賞を受賞する日本酒を製造しているのが、埼玉にあるこちらの「帝松(みかどまつ)」です。
1851年(嘉永4年)から続く歴史ある酒蔵で、代表銘柄の「帝松」はもちろん、贈答用にぴったりの「社長の酒」や、微発泡の「MIKADOMATSU」など個性豊かな日本酒を150種類以上扱っています。
酒蔵見学は参加費無料・事前予約制で、都合に合わせて調整可能です。もちろん試飲もできます。
隣接する直売店では、日本酒だけではなくテレビでも紹介されている「大吟醸ソフト」やお酒を使ったコスメなども販売されています。ついつい人に話したくなるようなものばかりなので、ぜひじっくり楽しんでくださいね。
松岡醸造株式会社 帝松
〒355-0326 埼玉県比企郡小川町大字下古寺7-2
営業時間 酒蔵:平日 9:00~17:30 直売店:9:00~17:00 (土日祝日も営業)
定休日 酒蔵:土・日・祝日 直売店:1/1・1/2・1/3
4. 城下町のレトロな雰囲気が味わえる “横田酒造”
「さきたま古墳群」や「古代蓮の里」、関東七名城に謳われた「忍(おし)城」がある埼玉県行田市にあるのが、こちらの横田酒造です。
忍城の城下町にあり、建物自体も歴史を感じるレトロな雰囲気です。
代表銘柄は「日本橋」で、創業者が修行した江戸・日本橋の地名をとって、初心忘るべからずとの意味をこめてつけたそうです。
酒蔵見学は、基本的に平日中心に無料で実施されています。要予約です。12月中旬~2月下旬には、しぼりたての新酒が味わえる場合もあります。
利き酒についても聞けば社員さんが丁寧に教えてくれるので、気持ちよくほろ酔い気分で行田の観光に出かけるのもいいですね。
横田酒造
〒361-0022 埼玉県行田市桜町2丁目29番3号
見学:土日を除く平日 9:00~16:00まで、10名以上の団体は土日も実施(要予約)
5.ドキドキが味わえる洞窟酒蔵を探検できる“島崎酒造”
他ではあまり見かけることのない「洞窟酒蔵」を見ることができるのが、栃木にあるこちらの島崎酒造です。
年間平均10度前後、日光が入らない洞窟の環境は、“熟成酒”を造り出すには最適なのだとか。第二次世界大戦末期に戦車を製造するために建造され、結局使われることがなかった地下工場跡を、その後「洞窟酒蔵」として利用しているそうです。
洞窟に入るのは冒険のようなドキドキ感が味わえます。
製造工程ではなく、熟成酒の貯蔵場所を見学できるのですが、5〜20年まで、自分用のボトルを保管し、指定年まで熟成させる「オーナーズボトル」もあり、未来の自分や子供へのメッセージが書かれたボトルの様子を見ることもできます。
そんな洞窟の一角にはテイスティングコーナーもあり、こちらでお好みの日本酒を味見することができます。
洞窟のドキドキ感を味わって歩いたあとのお酒は、とても美味しく味わえますよ。
島崎酒造
〒321-0621 栃木県那須烏山市中央1−11−18
見学:3月中旬~12月中旬 土日祝日・ゴールデンウィーク・お盆、それ以外は要予約
営業時間:10:00~16:00
「酒蔵見学」で美味しい地酒とその歴史を味わう
古くから歴史がある地酒の酒蔵を見学する「大人の社会科見学」はいかがでしょうか。
美味しい日本酒を飲み、その歴史や古き良き日本の雰囲気も感じることができて、満足感たっぷりですね。
単にお酒を飲むだけなくその歴史や作り方を知っていると、ふだん日本酒を飲むときにも、その背景にある物語を感じながら飲むこともできます。
より美味しく、より楽しくお酒を飲めるように、シルバーウィークはぜひ「酒蔵」にお出かけしてみてくださいね。