【小澤 陽祐(おざわ ようすけ)】
千葉県松戸市出身、SlowCoffee代表。2000年に有限会社スローを設立。「オーガニック」「フェアトレード」「自社焙煎」をコンセプトに自社ブランドのコーヒーを製造・販売し、スローなコーヒーのあるライフスタイルを提案している。
今回登場してくださるのは、SlowCoffee代表の小澤 陽祐さん。オーガニックコーヒー豆をフェアトレードで輸入し、自社で焙煎しています。生産者の生活を守り、自然環境にも消費者の健康にも配慮した、高品質なコーヒー豆を販売しています。
今回は、小澤さんが大事にされている想いや今後のビジョンをお伝えします。
フェアトレード・オーガニックの印象を変えたい
小澤さんが起業した20年前には、「オーガニック」がもつ印象も、今とは全く違い、良いイメージがなかったそうです。
当時のオーガニックに対する「高い・まずい・地味・暗い・元気がない」という印象がたまらなく嫌だったとお話される小澤さん。
本当は、健康にも良いし、おいしいし、地球環境にも良いし、いいことばっかり!
それがつまらないものになっているのは伝え方だと感じた。
そういった想いからも自分たちらしく、「ポップに、たのしく、おしゃれに、おいしく、親しみやすく!」を心がけて自分たちの商品を伝えていくことにしているそう。
さらに普段当たり前に使っているものが、実は何らかの犠牲の元に成り立っていることにも疑問を感じた小澤さんは、フェアトレードの商品やサービスの事業展開を通じてその想いをユーモアも交えながら伝えていこうとされています。
スローコーヒーに込めた思い
小澤さんがお客様とお話される中で、スローコーヒーという名前をみて、ゆっくり飲むんですか?ゆっくりコーヒーを淹れるんですか?という質問をされることもあるそうです。
「スロー」は、もともと起業のきっかけであった「ナマケモノ」のお話や、スローライフ、スローフードのスローの哲学から来ているそう。
日本人は忙しいので、コーヒーを飲むときくらい、ゆっくりしようよと。
コーヒーの香りの成分は、リラックスさせてくれるので、たまには時間をとって自分で淹れることもしてみてほしいなと思います。
スローコーヒーは、いろいろな人に応援してもらって、共感して飲んでくださっているお客様と商品を扱ってくれるお店があって成り立っているともお話されていた小澤さん。
商品を通してたくさんのお客様とも関われてきた小澤さんだからこそ「みんな毎日忙しいからこそ、あえてゆっくりコーヒーを飲む時間でリラックスして、がんばっていこうよ。」という温かいメッセージが伝わってきました。
「ちょっとすごいコーヒー」ってどこがすごい?
※ コーヒーだけでなく、バナナなどの果樹や高木など様々な種類の樹木がそだっている森の様子(写真中央の白い花は、コーヒーの花)
スローコーヒーが発売している商品に「ちょっとすごいコーヒー」というおもしろい名前のコーヒーがあります。このコーヒーの何がすごいのか?を小澤さんにお伺いしました。
普通のコーヒー栽培では、プランテーションといって木を切り開いて畑にしてしまう。広大な土地に一面のコーヒー畑という写真も見たことがあると思います。これは、自然としてみるととても不自然なことで、生態系バランスが崩れ、病害虫がでて農薬をつかったりしなくてはならなくなることもあります。大量生産の裏にはそういったことが起こっています。
逆の発想で、森にコーヒーを植えたのが、「アグロフォレストリー」という農業のやり方です。(アグロフォレストリーは、アグリカルチャーとフォレストリーの造語)
アグリフォレストリーは、バナナの実を食べに来た動物がフンを落として土が豊かになったり、落葉が土の養分になり、木があるからCO2をたくさん吸収してくれます。また栽培地のエクアドルは山岳地帯なので、木があると土砂崩れが防げたりもします。今挙げたものだけでなく、たくさんいいことがあって、森を活用して、森を守ることができます。
それが、「ちょっとすごいコーヒー」のすごいところなんです。
何気なくお伺いした質問にも丁寧に答えてくださった小澤さん、「ちょっとすごいどころか、とってすごいコーヒーなのでは?」と思ってしまうお話でした。
スローコーヒーに込められた想いや、コーヒーができるまでのストーリーを知ってから飲む「ちょっとすごいコーヒー」は、自分を優しい気持ちにさせてくれました。
かわいい外装で、プレゼントにも喜ばれそうです。
小澤さん、素敵なお話をいただき、ありがとうございました。
関連情報
HP:http://slowslowslow.com/
Instagram:https://www.instagram.com/slowcoffee_roasters/
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