【後編】ゼロウェイストへの第一歩。竹歯ブラシから始める、おしゃれでかわいいプラスチックフリー生活

【浜村英莉（はまむらえり）】 mana. ORGANIC LIVING代表。沖縄県出身。地球に負担のないライフスタイルのお手伝いを目的に、2018年 mana. ORGANIC LIVINGを設立。日常に欠かせないオーラルケア、キッチン、テーブルウェア、クリーニング、トラベル用品などでサスティナブルな製品を独自に開発し、販売している。

今回登場してくれるのは、竹歯ブラシや竹ストローなどサスティナブルな製品を独自に開発し、販売しているmana. ORGANIC LIVING代表の浜村英莉さんです。

後編では、浜村さんの商品開発にかける想いや今後のビジョンをお届けします。

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会社名「mana.（マナ）」に込めた想い

会社名から代表のお名前が「マナさん」なのかと勘違いされることも多いそうですが、マナという言葉には素敵な想いが込められていました。

「『マナ』は、ポリネシア語で『神秘的な自然の力』という意味だそうです。友達が素敵な言葉だと教えてくれて、ぴったりだなと思ったんです。たまに『マナ』というお名前のお友達にプレゼントするといって購入してくれるお客様もいらっしゃいます。」

mana. ORGANIC LIVINGが、消費について知るきっかけになってほしい。そんな熱い想いをもってスタートを切ったものの、商品を発売するまでには1年ほど時間がかかったそうです。

竹歯ブラシの開発。中国のパートナーとの粘り強い対話でFSC認証を取得

浜村さんが最初に着手したのは、竹歯ブラシの開発でした。竹は、自然分解可能で3年で成長するサスティナブルな素材です。しかし、日本は中国やベトナムに比べると竹の収穫量が少なく、手作りが基本となるとコストがかかります。

「ゼロウェイストを意識した消費選択をすると、今までよりも多少の不便さを感じることもあるかもしれない。なので、コストは高すぎず、手に取りやすいようにしたいと考えていました。」

その想いを実現するためにも、浜村さんは自ら足を動かして中国で竹製品を扱う工場を探しまわり、今のパートナーとなる工場と出会うことができたそう。さらに消費者からもわかりやすく信頼ある商品にするため「FSC認証」を取得することにこだわった浜村さん。FSC認証は基準が厳しいだけでなく、材料の収穫から商品の販売に関わる全ての工程で認証を取得する必要があります。その大変さから、中国の工場パートナーからは当初難色を示されます。

それでも浜村さんは粘り強く工場と対話を重ね、苦労の末にFSC認証を取得しました。

※FSC認証とは、持続可能な森林活用・保全を目的として誕生した、「適切な森林管理」を認証する国際的な制度です。認証を受けた森林からの生産品による製品にはFSCロゴマークがつけられます。（出典：FSC応援PROJECT）

おしゃれでかわいい商品を通して、消費選択を変えていく

FSC認証を取得し、竹歯ブラシの発売をはじめ、今ではさまざまな商品を販売している浜村さん。今後はさらに取り扱いの商品の幅を広げていくとお話してくれました。

「『エコなものを買いたかったら mana. ORGANIC LIVING で買おう』となることがまずは目標です。そして、使い捨てが当たり前ではない世の中や、使った後のことも考えて消費選択することが当たり前になることを目指しています。」

環境問題という話題は日常で話すにはシリアスになりがち。なので、mana. ORGANIC LIVING の商品を手にとって、「かわいい」と思ってもらうことがスタートだと話してくださいました。その商品が実は地球に優しいんだということを知って、消費について考えるきっかけになってもらえればと思っているそう。