サステナブルとは?意味とSDGsとの関係を紹介

近年、さまざまな場面で「サステナブル(サスティナブル)」という言葉を目にするようになりました。しかし、サステナブルとは具体的にどのような意味か、なんとなくわかっていても、説明するとなると難しい人も多いのではないでしょうか。

正しくサステナブルの意味を理解し、自身のライフスタイルに取り入れることで、将来の環境や社会を救うエコな暮らしが実践できます。ここでは、サステナブルの意味や重要性のほか、私たちがどのような行動をとればサステナブルな暮らしが実践できるのか紹介していきます。

目次
サステナブルとはどういう意味?
なぜサステナブルが注目されている?
 窒素化合物の増加
 森林破壊
 人間の生活の影響による生物の絶滅
 温暖化による異常気象
サステナブルとSDGsの違い
企業とサステナブル
私たちにできるサステナブルな暮らし
 フードロスを減らし、地産地消を意識する
 3Rを意識する
 オーガニック製品を利用する
 エシカルファッションを取り入れる
サステナブルのためにライフスタイルを振り返ってみよう

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サステナブルとはどういう意味?

サステナブル(Sustainable)とは、「持続可能な」「耐えうる」という意味の言葉です。近年は、環境や暮らし、社会、経済などが、将来的に「持続し発展できる」という文脈で使われることが多くなりました。

サステナブルは、1987年に国連がまとめた「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」の報告書で使われたことで、現在のような意味で使われるようになってきました。そこでは、持続可能な発展が人類の課題であるとして、経済の発展と環境保全の関係が語られています。2015年に国連でSDGsが採択されたことで、さらに大きく広まるようになりました。

なぜサステナブルが注目されている?

屋外, 草, 持つ, 立つ が含まれている画像

自動的に生成された説明

 

サステナブルという言葉が注目される理由には、社会や環境がこのままでは持続できないほど、さまざまな課題を抱えている背景があります。具体的にどのようなことが課題なのでしょうか。

窒素化合物の増加

窒素は、元々大気中にある物質ですが、化学肥料の生産や農作物の栽培、化石燃料の燃焼など、人間の活動によって、大気中に大量に蓄積されています。このままの暮らしを続ければ、将来的には大気中の窒素はさらに増加するでしょう。過剰に蓄積された窒素はほかの物質と化合して酸性雨やオゾン層破壊、水質・土壌の汚染、それによる生態系の変化など、さまざまな環境問題の原因となります。

森林破壊

世界的な森林破壊は、代表的な環境問題のひとつです。森林が減少することで、気候変動や野生動物の生態系の変化など、さまざまな悪影響が懸念されます。

世界の森林は、違法伐採や過剰伐採のほか、人口の増加や貧困を背景とした森林の農地転用、非伝統的な焼畑農業などによって日々減少しています。地球温暖化を起因とする、森林火災の増加も見過ごせない原因です。

人間の生活の影響による生物の絶滅

森林破壊をはじめ、土壌汚染や気候変動、外来種の持ち込み、乱獲など、人間の活動による影響で、多くの生物が絶滅しています。国際自然保護連合(IUCN)が作成した「IUCNレッドリスト」によると、絶滅のおそれのある野生生物は4万種以上とされています(2022年1月時点)。野生動物の絶滅により、さまざまな生物の相互関係で成り立っている環境が崩れる懸念があります。そうなれば、人類への影響も計り知れません。

温暖化による異常気象

地球温暖化は、人間の活動によって、大気中に温室効果ガスが大量に放出されることで生じるもの。現在のペースで温暖化が進むと、2100年には平均気温が1.8~4.0℃上昇するといわれています。地球規模で気温が上昇すると、異常気象を発端とする自然災害が増えるおそれがあるでしょう。大雨や洪水、土砂災害などが起これば、人間の暮らしへの影響は免れません。

サステナブルとSDGsの違い

 

サステナブルと似たようなシーンで用いられる言葉に「SDGs」があります。

2015年9月に開催された国連総会において、環境問題や人口増加によって進む貧困や飢餓を解決するため、「2030アジェンダ」が採択されました。その中で中心に置かれたのが、持続可能でより良い世界を目指すための国際目標である「Sustainable Development Goals(SDGs:持続可能な開発目標)」です。

SDGsは国連加盟国193ヵ国が2030年までに達成すべき目標であり、「17の目標と169のターゲット」から構成されています。先進国から途上国まで、参加するすべての国の人々が対象です。

サステナブルもSDGsも、「長期的により良い世界を目指す」という本質は共通していますが、SDGsはあくまでも2030年までの目標であり、サステナブルな社会を達成するための手段のひとつです。

企業とサステナブル

最近では、企業の評価軸として「中長期的に環境や社会に配慮した取り組みをしているか」が注目されるようになりました。そのため、サステナブルと公的存在である企業も、重要な関係性を持つようになっています。

消費者や投資家が企業の評価のために注目することのひとつに、企業のESG活動への取り組みがあります。ESGとはEnvironment(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)の頭文字を取った略語です。

企業活動は、環境や社会に大きな影響を与えます。利益追求型の企業活動で短期的な利益を上げられても、環境や社会に悪影響を与えれば、持続的に成長することはできません。そのため、企業は環境保護や社会的貢献、健全な経営や法令遵守などに取り組む必要があるのです。

投資家のあいだでも、ESGに積極的に取り組む企業へ投資する「ESG投資」が重視されるようになり、今やESGは、企業が長期的に成長するために欠かせない取り組みとなりました。企業がESGを経営活動の一環に取り入れることで、社会的評価の向上が期待でき、サステナブルな社会の実現にもつながります。

私たちにできるサステナブルな暮らし

将来の地球や暮らしを守るためにも、サステナブルな考え方や活動は、我々一人ひとりに求められるものです。では、どのような行動によって、サステナブルな社会に貢献できるのでしょうか。続いては、実践できるサステナブルな活動をご紹介します。

フードロスを減らし、地産地消を意識する

本来食べられるべき食品を捨てるフードロスは、世界的な問題になっています。フードロスは、廃棄された食品の処理に多大なエネルギーが必要になるほか、無駄な大量生産にもつながる問題。必要な分だけ食材を購入する、あるもので料理する、残った料理はリメイクするなどの心掛けがフードロスの削減につながります。

また、地産地消を意識して食品を購入することも、サステナブルな活動の一環。地元の生産品を地元で消費すれば、遠方から取り寄せた商品より郵送のエネルギーを抑えられます。輸入された食材は日持ちするように保存料や薬品が使われている物も多く、人体への影響も懸念されています。地産地消を意識することで、エネルギー消費を抑えられて、新鮮かつ安全な食材を食べられます。

食材を購入する際は、食べきれるかどうか計画して選ぶとともに、産地についても意識してみてください。

サステナブルな食については、こちらの記事もご覧ください。

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3Rを意識する

省資源のために「リデュース」「リユース」「リサイクル」を意識することも、サステナブルな暮らしの第一歩です。リデュースは大切に利用すること、リユースは繰り返し使うこと、リサイクルは再利用すること。環境省では、この3つを総称して3Rと呼んでおり、前述のフードロス削減にもつながります。

安易に物を購入せず、購入したらどの程度使うか、捨てるときはどうなるかなどを考えて商品を選んでみてください。レジ袋や箸などの使い捨て製品を断り、マイバッグやマイ箸などを利用することも、サステナブルな暮らしにつながります。

最近ではストローにも繰り返し使える商品が登場していますから、マイバッグなどと同様に、持ち歩いてみてはいかがでしょう。

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リユースできるストローについてはこちらもご覧ください。

【佐々木 顕(ささき けん)】株式会社アルデナイデ代表取締役。大阪府出身。テレビ・芸能関係の仕事を経験したのち …

オーガニック製品を利用する

オーガニックとは、農薬や化学肥料、化学物質を使わずに、環境負荷をできるだけ抑えた生産法、加工法です。食だけでなく、コスメや洗剤など、衣食住すべてにオーガニックな商品があり、そういった物を選択することもサステナブルな活動のひとつでしょう。

オーガニックは簡単に名乗れるものではなく、日本はもちろん、世界で厳しい基準が設けられ、それをクリアした物だけがオーガニックと呼ばれます。認証マークなどもありますから、オーガニックな商品を選ぶ際は気をつけてみてください。

以下はstyle tableとEthical&SEAで取り扱いのあるオーガニック製品です。

Be「ローション」

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エシカルファッションを取り入れる

ファッション業界は、一部で生産や加工の際の環境汚染や、低賃金の長時間労働などが問題視されており、サステナブルな活動が求められています。そこで注目されているのが、エシカルファッションです。エシカルファッションとは、「倫理的な、道徳上」という意味の「エシカル」と「ファッション」を組み合わせた言葉で、原料から生産・販売方法に至るまで、すべての工程において地球環境に配慮したファッションを意味します。

エシカルファッションを実践するためには、フェアトレードに配慮しているか、オーガニック認証を受けているかなどを念頭に置いて、ブランドや商品を購入することがあります。また、ブランドや企業の方針や素材に注目したり、ヴィンテージショップで古着を買ったりすることもエシカルファッションにつながるでしょう。

エシカルファッションについてはこちらもご覧ください。

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サステナブルのためにライフスタイルを振り返ってみよう

今ある資源を守り、今後の地球や社会をより良いものへ変えるためには、サステナブルという言葉を正しく理解し、一人ひとりが意識や行動を見直す必要があります。サステナブルと聞くと難しそうなイメージもありますが、普段の習慣や買い物など、ライフスタイルを少し変えてみるだけでも実践は可能です。

紹介した行動以外にも、サステナブルな暮らしに貢献できることはたくさんあるでしょう。一度、自分の衣食住を振り返り、少しずつサステナブルな暮らしを実践してみてください。

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