夏バテに負けない簡単ちょい足しレシピ
夏になると、暑さでなかなか食欲がわかないですよね。そんなとき、そうめんや冷麦など食べやすい麺類を選んだり、アイスクリームや冷たいドリンクで済ませてしまったりしていませんか。
夏は偏った食事になりやすく、それが影響で夏バテを引き起こすこともあります。
今回は、食欲増進に良いと言われる食材を使った、ちょい足しレシピをご紹介します。
酸っぱい食材は食欲アップ！疲労回復もするならクエン酸を
酸っぱい食材は、梅干しやお酢、レモンが代表的です。
日本の伝統食材梅干し
古くから健康食として日本の食卓に欠かせない梅干し。食欲アップ、疲労回復以外にも、汗とともに失いがちな塩分、ミネラルの補給にもおすすめです。
料理の幅が広いお酢
酢の物、煮物、酢飯などおかずにも、メイン料理にも、ご飯ものにも活躍できるお酢は、夏場の食当たりを防ぐ殺菌としても期待できるとされています。夏場のお弁当でおにぎりの代わりに酢飯を使用した海苔巻きやおいなりさんにすることをおすすめします。
酸っぱい果物の王様レモン
夏になると飲み物やお菓子などのフレーバーにも多く登場するレモン。
女性にうれしい美容、香りによるリラックスが期待できると言われています。
酸味成分にはクエン酸、酢酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などがあります。酸味成分は、唾液や胃液など消化液の分泌を促し、消化器官の働きを活発にしてくれます。消化器官が刺激されることで、食欲増進にも繋がります。
また、クエン酸には、疲労回復が期待できると言われています。諸説ありますが、疲労の原因の一つは乳酸と考えられてきました。乳酸が筋肉に蓄積されると、身体のだるさを感じるようになるとも考えられてきました。
クエン酸にはその乳酸を分解し、体外に排出させる働きがあります。スポーツドリンクにクエン酸が入っていたり、部活やスポーツの試合の合間にレモンのはちみつ漬けを食べるのは疲労回復のためです。お酢に含まれる酢酸は、体内でクエン酸に変換されるため、疲労回復に期待できます。
クエン酸は熱にも強いので料理にも使えます。もちろん、生のままでも大丈夫です。
辛い食材で食欲アップ！冷たい飲み物で冷えたからだも温める
辛い食材と言えば、唐辛子、生姜、カレー粉があります。
辛味調味料の代表、唐辛子＆カレー粉
唐辛子やカレー粉に含まれるカプサイシンなどの辛み成分は、消化器官の粘膜を刺激し、感覚神経から中枢神経系を刺激します。そのため、消化器官に送られる血流が増え、消化液の分泌を促します。さらに唾液の分泌も促進し、食欲を増進させます。
どんな料理でも相性のいい生姜
生姜の辛味成分であるジンゲロンやショウガオールなどの成分は、消化液の分泌を促進し、消化を助けてくれます。そのため、食欲がない時に摂取すると、食欲増進に良いとされています。
辛み成分は体内を温める働きもあるので、冷たい飲み物や食べ物を多く取りがちな暑い日には、特におすすめです。
辛み成分は刺激物なので、多く摂り入れると逆に体調を崩してしまうので、ご自身に合った量をとり入れてください。
夏野菜で食欲アップ！夏に嬉しい栄養素がたくさん
ゴーヤは夏バテ予防の万能食材
夏の定番野菜の一つでもあるゴーヤは独特の苦みがクセになりますね。
ゴーヤに含まれる栄養素でまず知っておきたいのが、圧倒的なビタミンC量です。なんとレモンの３倍含まれているそうです。
また、ビタミンCは加熱に弱いですが、ゴーヤに含まれるビタミンCは熱に強いと言われています。ビタミンCは日焼けしてダメージを受けた肌におすすめです。
他にも、エネルギー生産を効率的にするビタミンB群が豊富ですし、ゴーヤの苦み成分であるモモデルシンは胃を元気にする働きがあります。
薬味の王様みょうがで食欲アップ
そうめんやうどんの薬味としておなじみのみょうがはゴーヤと同様に、ビタミンB群とビタミンCが豊富です。
エネルギー生産を効率的にするビタミンB群は炭水化物と一緒に摂ると、炭水化物を構成する糖質をエネルギーに変える働きがあるので、みょうがを薬味として使用するのはとても理にかなっています。
みょうが特有のアルファピネンという香り成分は、食欲増進と身体を温める働きがあります。また、体内のナトリウムを調整するカリウムも豊富なのでむくみ予防にもおすすめです。
食中毒や夏風邪の予防には大葉
大葉も夏に旬を迎える野菜です。しそにはペリルアルデヒドやピネン、リモネンと言った独特な香り成分が含まれています。
なかでも、防腐効果と抗菌作用があるペリルアルデヒドの含有量が多く含まれています。
大葉を添えるだけでも食中毒の予防になりますし、消化酵素の分泌を促進して食欲増進や胃を整えてくれます。
さらに、大葉にはβカロテンが人参と同じくらい含まれているのも特徴的です。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を保護して抵抗力をアップさせるので夏風邪の予防にもなります。
夏の定番料理に食欲アップ食材をちょい足し！
食欲が高まる食事を摂りたいと思いつつ、極端に食生活を変えてしまったり、意識しすぎると長続きしません。大切なのは継続することなので、普段の料理に食材をちょい足ししてできるお手軽料理をお伝えします。
豚の冷しゃぶ＋梅じそドレッシング
夏バテ予防に良いビタミンB群が豊富な豚肉、クエン酸が豊富な梅干し、大葉の組み合わせです。
豚の冷しゃぶのたれをポン酢や胡麻ドレッシングではなく、市販の青じそドレッシングにするか、梅干しと刻んだ大葉をポン酢に加えるといいですね。
冷麦、そうめん＋カレーつけダレ
夏定番の麺類である冷麦やそうめんのつけダレをカレーベースにするとより食欲アップになります。
具材もアレンジがききますし、カレーの余りをめんつゆでのばせばとても簡単です。おすすめ具材は豚ひき肉、万能野菜のゴーヤ、ビタミンAが豊富なかぼちゃです。
酢の物＋薬味
キュウリの酢の物やワカメの酢の物などさっぱりとした酢の物は通年食べられる料理です。疲労回復のクエン酸が含まれるお酢を使用しているので、特に夏に食べるといいですね。
そんな酢の物に、薄くスライスして水に浸したゴーヤや、みょうが、大葉をトッピングすれば最強の食欲増進料理になります。
ちょい足し食材で食欲増進グルメに！
夏にこそ、栄養をしっかり摂って元気な生活をおくりたいですね。
ちょっとした工夫で、いつものメニューをより食べやすく、より健康的にすることができます。
普段忙しくてなかなか料理ができない方は、食欲増進の食材を使っているお弁当選びを心がけ、自分と家族の健康を守るお母さまはお料理の食材選びから工夫できるといいですね。
