年の瀬の教訓「この日だけは家のカギはなくしたらアカン」
みなさま、年越しはどうお過ごしでしたでしょうか?地元に帰って家族とゆっくり団らんされたかた、久々の友人とお酒を飲んで昔話で盛り上がったという方もいるかと思います。
私は年の瀬が迫ると数年前に自分の身に起きたとんでもない事件を思い出し、必ず気を付けることがあります。それは、
家のカギ、年越しは絶対になくしたらアカン!
私の身に何が起きたのか。包み隠さずお伝えいたします。
とある年の瀬、ひとりになったシェアハウスでゆっくり年を越す予定がカギが見当たらない!?
社会人2年目。シェアハウスに引っ越して初めての年末年始。私以外の4人はみんな帰省すると言っていた。ということは年越しは家で1人か…。寂しさを紛らわすために近所にある馴染みの居酒屋でカウントダウンをして過ごしてから家でテレビでも見ながら眠りに就くとしよう…
20人ほどの常連さんでギュウギュウになった居酒屋で大いに盛り上がって、マスターに「良いお年を〜」なんて上機嫌であいさつして別れた。カウントダウンの祝酒で振る舞われた日本酒を飲みすぎたせいか、帰り道は若干フラフラしていた。それでもなぜか極上に気分がよかった。程よい疲労感と高揚感、あとは帰って寝るだけだという絶大な安心感がそうさせているのだった。
ふらつきながらもなんとか家に到着。ポケットに入れたカギを探す手が寒さで上手く機能しない。感覚がない。かじかんで字すら上手く書けないあの感じである。
手の感覚がなくてカギを見つけれない。
早く手の感覚もどれー
ん…
んん…
!?
リアルにカギがない!!
目の前が真っ暗になるとはまさにこのことだ。
一瞬で年越しの予定が崩れたのである。
大晦日。それは1年で1番内鍵をしてはいけない日だった
初めての内鍵だった。ヤラカシター!!
お昼に家を出るときにシェアメンバーが熊本に帰る準備をしていた。くまモン買ってくるよとか言ってたな。ちょっと楽しみだった。そいつがいるので鍵を閉めずに外出…。
かわいらしいくまモンで頭の中はいっぱい、カギを持たずに出たことにまったく気づいてない12時間前の私…。
一人暮らしのときはそもそもオートロックではなかったので、カギを持たずに外出することはなかった。シェアハウスに来てからもその習慣で毎日ちゃんと持って外出していた。
しかし、いざという時は誰か家にいるだろうと思ってたし、たしかに自分のカギに対するリスク感覚はかなり下がっていたような気がする。実際なんとかなるし…
そう、家に誰かいる場合の話ですが…
今日は誰もいない。しかもみんなすぐには帰ってこれない地方ばかりだ。
なんて日だ!!
でも一晩なんとかしたら管理会社に頼んでカギ開けてもらえばいいや、ネットカフェでも探すか〜
って、オイ!(ひとり思い出しツッコミ)
「1/3までお休み頂きます」と管理会社からの案内がエレベーターのとこに貼ってあったことを思い出した…
さすがに緊急時には電話はつながるだろうし、対応もしてくれるだろう…ただ深夜で電話がつながらない。今はどこまでいっても「だろう」の不安は拭えない。
やっべーな、ネカフェ3連泊も覚悟せんといかんのんか?こんな日に限って!1番やっちゃいけない日だろ!年始早々、1番ネタになる事件を起こしてしまったぜ。
ひとまずさっきの居酒屋に戻って温まろう。そこで笑い話にでもしてもらわないと割りに合わない。年末に「良いお年を〜」とあいさつした上司にエレベーターで一緒になる気まずさにだいぶ近いものがある。
結局、ネタとして大いに笑ってもらい、近場のネットカフェを紹介してもらい、行ってみた。
ネカフェで年を越す人たちの状況が謎すぎる!人生初の「不安で眠れない」を体験
ネタにもなって多少心はポジティブになった。たぶん明日にはなんとかなるっしょ!せっかくだしネカフェライフを楽しみまくろう。
そのまま寝てもいいのだが、せっかくだしマンガの一気読みして少しでも元を取りたい。あだち充の『H2』を5巻まで持ってマイパーソナルスペースへ入った。リクライニングで横になり一息ついてH2を読む。何はともあれあったかいところで眠れるだけでも幸せだな〜とほっこりした気分でそのまま寝ちゃいたいな〜と思ってた。
ところがですよ。当たり前だけど、まわりに人の気配を感じた。
軽いせきをする音、何か食べてる気配、なかなか寝付けそうにない…50室くらいあるけど7割は埋まってそうな感じがする。
終電逃してネカフェ使う時はとくに何も感じず、いろんな人いるなと思う程度だったが、年越しをネットカフェで過ごすってちょっと特殊すぎでしょ!
この人たちはなぜ年越しをネットカフェで過ごしているのか?私はたまたま不運が重なってここにいるけど、絶対この人たち違うでしょ!?
どんな人なのか実際に見たり話したりしたら背景がわかって不安はなくなるかもしれないがここはネットカフェ。音で感じるしかないのである。
変な意味で想像力がかき立てられる。
アカン…、ぜんぜん寝られへん…
ハイスタがカバーした「キテレツ大百科」のエンディング曲「はじめてのチュウ」の歌い出しはこんな感じだった。
”眠れない夜〜キミのせいだよ〜”
もう『H2』にはまったく集中できていない。ムダに気を張ってたらようやく朝になっていた。
ようやくの朝、カギを開けてくれた管理人さんは本当に神に見えた
朝日を見てなんかホッとした…。会計を済ませてそそくさと出ていく。元日の朝、お店はだいたい閉まってた。昔ながらのラーメン屋さんで駅伝の中継を地元の方々と一緒に見ながらラーメンをすする。ちょっと安心したのもあってかなりうまかった。
そうしてるうちに管理会社から電話が来た。夜にメールしておいたのを読んでくれたようだ。
30分後、チャリンコに乗ったジャージのおじさんがカギを開けてくれた。その微笑みは神のようだった。
正月早々ご迷惑おかけします!
失って初めて気づくすぐそこにある幸せ。「家に自由に入れる」ってめっちゃありがたい!
最敬礼をして丁重にお見送りする。
そして部屋の机にそっとおいてあった家のカギ。
(ん?どーした? あけおめ!てか遅かったやん)ってこっちを見てやがる。
そいつを握り締めた瞬間、なんだか安心しちゃって部屋で12時間も寝てしまった。
<完>
「働き方改革」が進むと、長期休暇の前の準備が変わるので要注意ですね
なんだかんだでネタにできたのでよかったんですが、でもやっぱり長期休暇は危険がいっぱいなので気をつけましょうという教訓となりました。特に家のカギには要注意ですね。
さらに「働き方改革」が進められてきている最近では、長期休暇にお休みにするサービス業も増えてきているように感じます。ということは今後、ますます要注意ってことです。
今後の長期休暇は普段当たり前に使っているものが使えなくなったりします。極端な話をすると、ゴールデンウィークやお盆休み、正月休みにコンビニが3日間お休みします!となるかもしれません。長期休暇のサービスで何が使えなくなるのか?それに自分はどう影響するのか?しっかりと把握し、準備していく必要があります。
次の長期休暇を楽しむためにも、休暇に入る前にバッチリ準備しましょう。