5月の第2日曜日、今年でいうと5月12日の日曜日は「母の日」です。
母の日は1910年にウェストバージニア州で始まり少しずつアメリカ全土に広まっていき、1914年には正式に「母の日」として制定されたそうです。
この日に、カーネーションを贈ることが当たり前になってきていますが、その由縁は何なのでしょうか。
また、プレゼントでカーネーション、と言われてもいろんな種類があって迷ってしまう方も多いかと思いますが、それぞれに花言葉があることをご存じでしょうか。
花言葉にのせて感謝の言葉を贈ると母親も喜ぶこと間違いなし!今回は母の日とカーネーションの関係と、カーネーションの特徴についてご紹介していきます。

母の日になぜカーネーション?
1914年にウェストバージニア州の知事が、「5月の第2日曜日を母の日にする」と宣言するに至った背景には、アンナ・ジャービスの働きかけがあったと言われています。
アンナの母親であるアン・ジャービスは、かつてアメリカの南北戦争で負傷兵のケアを行っていました。この女性は負傷兵の衛生状態を改善する「マザーズデー・ウォーク・クラブ」を立ち上げ、敵兵のケアも献身的に行っていたとされています。
アンが亡くなった2年後の1907年5月12日に、娘のアンナは亡き母を追悼する会を教会で行い、母が好きだった白いカーネーションを参加者に配りました。アンナの母への想いに感動した人々は、母をおぼえる日の大切さを認識し、これが「母の日」の起源と言われています。アンナの行動によって白いカーネーションが母の日のシンボルと認識されるようになりました。
日本で初めて母の日のイベントが開かれたのは明治末期頃であり、当時教会で行われたイベントによって、人々の間に広まったと伝えられています。

カーネーションってどんな花?
実は日本で、カーネーションはキク、バラに次いで生産量の多い花です。
色や形のバリエーションも多く、1995年には遺伝子組み換え技術によって、自然界にはない青色色素をもつ品種も誕生しています。
花もちは切り花のなかでも抜群によく、爽やかな香りがある品種もあります。
種類はシンプルで、そこまでラインナップは多くありません。
花が茎にどのようについているか、もしくは花の形の特徴によって、次のようにタイプに分けることができます。

<花のつき方で分けると>
●スタンダード
1本の茎の先に1輪の花がつき、花びらにボリュームもある華やかなつき方
●スプレー咲き
枝分かれした茎の先につぼみも含めて数輪の花がついた状態。花が小さめで愛らしい印象。
<花の特徴で分けると>
●剣弁咲き
花びらの縁にギザギザした切れ込みが入る、昔ながらの代表的な花形
●極剣弁咲き
先端にギザギザのある細い花びらが、剣のように尖っているユニークな形。別名スター咲き
●丸弁咲き
花びらの縁に切れ込みがない、もしくは非常に少ないタイプ。柔らかな雰囲気。
●ひと重咲き
ナデシコと見分けがつきにくい、ひと重、もしくは半八重咲きタイプ。主役にするよりも、アレンジのアクセント向き。
カーネーションの色ごとの花言葉
母の日に贈られるカーネーションの花言葉は、「女性の愛」や「感覚」、「感動」、「純粋な愛情」などです。ここではそれぞれのカーネーションの色の意味をご紹介します。
赤は「母への愛」
母の日に贈るカーネーションの定番色です。赤いカーネーションの花言葉は、「母への愛」や「母の愛」、「純粋な愛」「真実の愛」などです。カーネーション各色の花言葉のなかで、最も母親への感謝を直接的に伝えやすい色ですね。

深い赤は「哀しみ」
同じ赤でも色味が暗い、深い赤のカーネーションは、「私の心に哀しみを」という意味合いに変わります。そのため母の日には単に赤い色を選ぶのではなく、色の明暗にも着目することが大切です。
白は「尊敬」
前述したアンナ・ジャービスが贈った色です。母の日が始まった頃にシンボルとされていた、白いカーネーションの花言葉は「私の愛情は生きている」や「尊敬」です。亡くなった母親をしのんで贈る花の定番として有名なカーネーションです。
ピンクは「気品」
可愛らしいピンクのカーネーションの花言葉は、「感謝」や「気品」、「温かい心」、「美しい仕草」です。赤いカーネーション同様、こちらも母の日に伝えたい想いが込められた花言葉になっています。
黄色は「嫉妬」
淡い黄色のカーネーションは華やかな見た目ですが、花言葉は「軽蔑」や「嫉妬」です。贈り物としては注意が必要なカラーです。
オレンジは「熱烈な愛」
オレンジのカーネーションの花言葉は「熱烈な愛」や「純粋な愛」です。愛にあふれた花言葉ですが、どちらかと言えば恋人へ向けられる愛に近いニュアンスの意味を持っています。
青は「永遠の幸福」
遺伝子組み換えや、白いカーネーションへの着色で作られる青いカーネーションの花言葉は、「永遠の幸福」です。寒色ながら、花言葉には幸せを願う温かい気持ちが込められています。
紫は「気品」
古くから高貴な色とされる紫のカーネーションの花言葉は、「誇り」や「気品」です。落ち着いた色合いから、亡くなった母親をしのんで贈るアレンジメントなどに使用されます。
まとめ
カーネーションには奥深い歴史があり、それを知ることでプレゼントとして贈る価値を改めて認識できますよね。色々と面倒を見てもらっているからこそ、日ごろの感謝の気持ちを花言葉で伝えてあげましょう。大切な母親の喜ぶ笑顔を見ることで、また一つ日常の幸せが増えるでしょう。